モラハラ夫①
心のSOS
急性膵炎で入院先のベッド上で天井を眺めながら離婚を決意し、協議裁判で離婚するまでのお話。
原因不明の激しい頭痛で苦しんでいたあの頃。
日々のストレスだとは考えもせず、脳に病気が現れたとあちこち病院で検査に走った。
原因はわからずなので、頭痛薬を飲みまくる毎日。
ある日高熱が出て、倒れそうになりながらバスで向かった病院。
検査の結果、急性膵炎とわかった。
「お酒飲まれますか?この病気って、飲酒するかたに多いんですよ。すぐ入院です。」
普段飲酒はしない。ごくたま~~に飲み会などで数杯飲むくらいだ。
「過度なストレスや過労でもなります。最近生活に変化ありました??」
それしか思い当たらない・・・・・・・
急性膵炎は持続点滴と絶食での治療だが、脳が爆発するのでは?と思い込むほどの激しい頭痛は原因不明だった。
離婚できてからみるみる体調はよくなり、いつの間にか激しい頭痛は消えていた。
後で振り返ったときに、あの頭痛は限界のサインだったのだと理解できた。
元夫とは職場で出会った。
一回り年上の男性
社会人になりたての私には落ち着いた大人の男性って印象だった。
私にはお付き合いしてる男性がいたが、浮気された事が原因で別れた。
そこから、元夫も含むグループでよく遊びに行くことが増えた。
学生とは違う楽しさなどもあり、元夫に惹かれた。
お付き合いするようになると、それに気づいた両親は猛反対。
年齢だけではなく、元夫のその時の在り方だった。
当時携帯が普及しだした頃で、携帯を所持していない私は自宅から元夫の携帯に電話をしていた。
毎夜毎夜、長時間の通話。
電話料金の高額請求に驚いた母は、私に詰め寄った。
「携帯の通話代が高いとわかっていて、一回りも下のあんたにかけさす男なんてやめとけ」
今思えば、いや、冷静に考えればそりゃそうだ(笑)
毒母だったから、というわけだけじゃなく、思い込んだらイノシシの私は突進モードで家を出る事を決意。
何かにつけて難癖付けてくる母にうんざりしていたこともあるがイノシシさんは冷静さにかけてましたね。
よく考えたら反対されているからとさっさと駆け落ちもどきに同意した元夫に誠実さなどかけらもなかったのかもしれない。
ああ~~~自分の愚かさ第一弾。
着々と荷物を運び出し、置手紙を置いて家出。
反対されればされるほど燃え上がったんだね!
一言でいえばこれです。
のちに思い知ることになるが、後悔先に立たずで。
親から離れての生活は最初は楽しく感じました。
元夫は、母一人子一人の育ち。
元夫はマザコンでもないが、私も実家を出た直後で、優しく受け入れてくれた義理母を好きになり、義理母の家のそばにアパートを借りよく行き来しました。
元夫の母はとても穏やかで、実の母親からの愛情に飢えていた私にとって、暖かく接してくれる義理母の事は今でも好きです。
私と元夫はお互いに会社を辞めた。
違う会社に転職した私だったが、社会保険加入から調べ上げたのか、出社した際に会社の外に両親が待ち受けてるのを見かけて慌てて逃げたのを思い出します。
以後その会社には出社しませんでした。
元夫は、一緒に勤めていた会社を辞めてから、1年近くは無職だった。
職探しをしてはいたが、ゲームを遅くまでやっている元夫に徐々に不満がたまっていった。
職が無い状態での元夫の浪費にモヤモヤしながらも、実家にいる時より幸せだと勘違いしていた私は働きながら生活を支えていた。
忘れもしないあの日。
阪神淡路大震災が起こった日。
その後出社したが、もちろん仕事どころではないので、社長がおにぎりなど食料を届けようと提案。
集めれるだけ集めようと炊飯器を持ち寄ることになり私も取りに帰る。
まだ無職だった元夫は激怒した。
「なんでうちが炊飯器貸さないといけないんや。」
え???????????????????
いや、本当にびっくりした。その思考が理解できなかった。
お米を持ち出すのでもなく炊飯器だけだ。
駆け落ち?をしたことにより、世の中との繋がりがほとんど消えてしまったことなどが焦りやストレスへとなったのか?
無職の自分を毎日会社へ向かう私と比較し、働いてる私が生き生きしてるように見えたのか?
世の中との繋がりがある私へのおかしな心理が働いたのか?
邪魔したかったのか今でもはっきり解らない。
炊飯器一つで激怒し私に手を挙げた。
漫画か!!てな具合に、目の周りが青くなった。
殴られた時は目玉が飛び出すか?くらいの衝撃的な痛さだったのを思い出す。
結局炊飯器を持たずに会社に引き返し、殴られた私は意味不明の弁解をしてその場を取り繕った。
社内の方は何も言わなかったが明らかにバレていただろうな(笑)
実家を飛び出した私には、元夫との生活を辞める思考はさらさらなかった。
もう引き返せないと思い込んでいた。
逃げ場を自分で考えられない私に、元夫の心理的支配はじょじょ~~に仕上がっていった。